次の生理(月経)がいつ来るか分からないくらいに生理が不順なときは、卵巣から毎月1回規則正しく排卵していない可能性が高いです。
排卵は脳の一部である脳下垂体というところから出る卵巣を刺激するホルモンによってコントロールされています。性腺刺激ホルモンはさらに視床下部というところからでる性腺刺激ホルモンを放出するホルモンによってさらに支配されています。この性腺刺激ホルモン放出ホルモンは一定の振幅と周期で分泌されているのですが(律動性分泌)、ストレスや過労、生活環境が変化するとこのホルモンの分泌の振幅や周期が乱れて排卵が規則的に行われない状態となることがあります(視床下部性排卵障害)。
その他にも母乳の分泌に関係するプロラクチンというホルモンが異常に増えたり、卵巣の機能が低下していたりときには卵巣の表面も膜が厚くなって排卵しにくくなる多のう胞性卵巣という病気も排卵障害の原因になります。
このように排卵障害による生理不順(月経不順)の原因にはいくつかありますので、治療する前にエコーや血液検査でホルモンの値を測ったりして原因を正確に知る必要があります。
治療は女性ホルモン剤を一定期間服用することが中心となります。