おりもの(帯下)の臭いが気になる場合、トリコモナスや淋菌といった性病が原因の場合もありますが、ほとんどは膣内の細菌が正常なものから異常なものへと置き換わったことが原因です。これを細菌性膣症といいます。
正常な状態の膣内には、乳酸桿菌の一種であるデーデルライン桿菌がいて乳酸を作って膣内を酸性の状態にして他の雑菌が増えるのを防いでいるのですが、何らかのきっかけで乳酸桿菌が減り、その代わりにガルドネレラ菌やバクテロイデス属といった菌が増えるとおりものに臭いが強くなります。
きっかけとしては、過度の性交、膣内の洗浄のやり過ぎ、化膿止めの服用、過労やストレスなどによる体の抵抗力の低下、タンポンの抜き忘れなどがあります。
細菌性膣症になっても症状なでないこともありますが、臭いや軽度のかゆみがみられることもあります。細菌性膣症になると一般的におりものはさらさらの状態になることが多く、おりものを顕微鏡で見ると膣壁から剥がれた細胞の周囲に雑菌が集まったクルー細胞というものが見られます。
細菌性膣症は性病ではありませんが、頻回の性行為によってなることが多いので性病の検査もあわせて受けることをお勧めします。
妊娠していないときは症状がなければ特に治療は必要ありませんが、妊娠中に細菌性膣症になると流産や早産の原因になりますので、症状がなくても妊娠15週くらいまでには治しておくことが必要です。
膣内に入れる錠剤(クロマイ膣錠やフラジール膣錠)を数日間使えば早く症状は消えますが、上にあるようなきっかけがあると再発することがあります。
大阪 中央区 難波(なんば)心斎橋の婦人科(レディースクリニック)
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