ヒトパピローマウイルス(HPV)

人だけに感染するウイルスで性行為によって人から人へ感染し、子宮頚がん(子宮の入り口にできるガン)や尖圭コンジローマというイボの原因となります。
100種類以上のタイプがありますが、子宮頚がんの原因となるのは、16、18、31,33、51、52型などです。また、尖圭コンジローマは、6、11、40、42型などで生じます。
ありふれたウイルスで多くの女性が一度は感染すると言われています。とくに若い女性での感染率が高くて、10代では約40%、20歳台前半では約30%に感染が見られます。

HPVに感染してもほとんどの場合、体の免疫力で排除されてしまいますが、まれに感染が続いて異形成(がんの一歩手前の状態です。)からさらに子宮がんへと進んでしまうケースがあります。

ウイルスに感染しているかどうかを検査することも可能です。検査は子宮の入り口をブラシでこすって行います。さらに詳しい検査をすればどのタイプのヒトパピローマウイルスに感染しているかも知ることができます。

20歳以上になれば年に1度は子宮頚がんの検診を受けるのがよいのですが、ウイルスの検査でヒトパピローマウイルスがいないことが分かれば、子宮がんの検診は3年に1度くらいでもよいとされています。

治療方法はなく、感染したら異形成や子宮がんの方に進んでいないかを3ヶ月から6ヶ月ごとに検診でチェックしながら体の免疫力で自然に治るのを待つ以外にありません。
最近では、予防ワクチン(サーバリックスなど)がありますが、ワクチンで治療することはできません。

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