尖圭(せんけい)コンジローマ(コンジローム)

原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の6型または11型の感染です。感染してから数ヶ月後(平均で3ヶ月くらい)に陰唇、会陰部、肛門や子宮の入り口(膣部)などにできものが生じます。ヒトパピローマウイルスは性行為によって感染することが多いのですが、まれに浴場などでも感染することがあります。ただし、ヒトパピローマウイルスに感染してもコンジローマができないこともあります。

尖圭コンジローマの見た目は表面がトサカ状にぎざぎざしているのが一般的ですが、褐色で表面が整っているようなものもあります。痛みやかゆみはありません。放置するとウイルスが接触して転移して他の場所にも次々に増えて行くことがあります。

見ただけでほとんど診断がつきますが、紛らわしいときは切り取って組織を調べる場合もあります。コンジローマと外見が似ているものに外陰乳頭腫症というものがあります。これは粘膜の性質であって病気ではありません。コンジローマのある人には高い頻度で子宮頚がんの原因となるヒトパピローマウイルスの16型または18型にも感染しているので、コンジローマができたら子宮頚がんの検査もした方がよいでしょう。

治療しなくても1年くらいかけて自己免疫力で自然に治る場合もありますが、パートナーにも感染させてしまう危険性があるので発見したら治療をすることが必要です。治療は、大きさが5mm以上のものならコンジローマの部分に注射で麻酔をしておいて切除します。ベセルナクリームという治療薬もありますが治るまでに1ヶ月くらいかかります。

治療しても再発することがあるので、治療後も1ヶ月に1回の頻度で検診する必要があります。治療後6ヶ月以上再発がなければ完治したと考えられます。コンジローマを切除した後、再発を予防するためにベセルナクリームを使う場合もあります。コンドームは予防に有効ですが100%予防することはできません。

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