正常な生理の量は20?140mLとされています。量を正確に測ることは難しいのですが、血の塊がでる、頻繁にナプキンなどの生理用品を交換しなくてはならない、貧血があるといったような場合には生理の量が正常より多いと考えられます。
生理(月経)のときには、子宮の内側の膜(子宮内膜)が剥がれて血液と一緒に出てゆくのですが、子宮筋腫やポリープなどのでき物が子宮の中にあると子宮内膜の表面積が大きくなり、その結果、生理の量も多くなります。また、子宮内膜増殖症という病気や子宮体がんでは子宮の内膜そのものが異常に厚くなりますので生理の量も増えます。
超音波エコーで子宮を観察したり、子宮の内側から細胞を採ってきて検査すれば診断がつきます。病気を治せば過多月経もなくなります。
子宮にこういった病気がなくても排卵がスムーズに行かなくて卵胞(卵子を入れている袋)のままの状態で長くとどまっているようなときには、卵胞の壁から子宮内膜を厚くするエストロゲンが出続けることによって子宮内膜が異常に厚くなって、生理の量も増えてしまいます。
このような排卵障害は、ストレスや生活環境の変化、ときには女性プロラクチンといった母乳の分泌に関係するホルモンが異常に高くなって起きる場合があります。
女性ホルモン剤を使った治療が中心になりますが、プロラクチンを下げるお薬を使って治療する場合もあります。
過多月経は、以上のような子宮の病気やホルモンバランスの異常以外にも、血が固まり難くなるアスピリンなどのお薬をよく飲んでいたり、血液の病気で出血が止まりにくくなっているときにも起きやすくなります。
星光クリニック
大阪 中央区 難波(なんば)心斎橋のレディースクリニック(婦人科)