70?90%の女性は生理前に腹痛、頭痛、いらいら、のぼせなど何らかの症状を経験しますが、症状が強くて治療をするケースも5%くらいあります。生理前になると繰り返して起きるこれらの症状を月経前症候群といいます。月経前症候群は生理の始まる3?10日前から生じて、生理が始まると症状は弱まりたいてい4日以内にはなくなり、13日目までは生じないといった特徴があります。月経前症候群の原因は現在でもはっきりとは分かっていないのですが、生理前に女性ホルモンが大きく変化することが関係しています。
月経前症候群では、下腹部の痛み、腰痛、頭痛、乳房の痛みや手足がむくむといった体の症状からいらいらする、憂うつになる、落ち着きがなくなるといった精神的な症状まで色々な症状が起きます。特に精神的な症状が強い場合は月経前不快気分障害ということもあります。
治療は、規則正しい生活と睡眠を十分にとる、定期的に運動すること、タバコやコーヒーなどの嗜好品を少なくするといった日常生活に注意したり薬を使います。痛みには鎮痛剤、むくみには利尿剤、いらいらには精神安定剤といったように症状に応じたお薬を飲んだり、ヤーズなどの低用量ピルを使うこともあります。