このような場合はまず、妊娠が関係しているかどうかを調べる必要があります。切迫流産、子宮外妊娠中絶、早産、胎盤剥離などが妊娠と関連した痛みの原因となります。
妊娠が否定できたらエコーや内診で痛みを起こす病気がないかどうかを検査します。子宮筋腫、子宮腺筋症や子宮内膜症といった病気は生理痛を起こす病気として有名ですが、病気が進行すると生理日以外にも痛みがでるようになります。エコーでみても子宮は正常なのに強い内診痛があるときは細菌感染による子宮内膜の炎症を疑って子宮の分泌物を採取して細菌培養をして調べたりクラミジアや淋菌といった性病の検査を行うこともあります。細菌感染が子宮からさらに卵管や卵巣といった付属器にまで広がると熱が出てお腹が痛みます。
卵巣に関係した痛みとしては他に排卵のときの出血や黄体内に溜まった血液が性行為などきっかけにお腹の中に流れ出して痛みを起こしていることがあります。性行為の後に急にお腹が痛くなったといって来院される方はたいてい黄体からの出血です。腹腔内に出血すると腹膜が血液で刺激されてとても痛いのです。その他、卵巣のう腫が捻転したり破裂した場合にも痛みがでます。