低用量ピルによる避妊、生理痛の軽減

低用量ピルは安全です。
低用量ピルは副作用も少なく薬の中では比較的安全性が高いお薬です。
ただし初めてピルを使うときは、吐き気、頭痛、だるさ、胸の張りや痛みなどの副作用がでる場合があります。
体がピルに慣れるとなくなって行きます。

低用量ピルは生理痛にも効果があります。

低用量ピルを服用すると、生理痛が軽くなり、生理の量が減って出血している日数も短くなります。
また、生理が規則正しく来るようになり生理不順の解消やニキビを改善するといった効果もあります。

低用量ピルを使えない場合があります。
下記のいずれかに当てはまる場合は低用量ピルを使うことができません。

1. ピルを使ってアレルギーがでたことがある。

2. 現在、乳癌、子宮体がん、子宮頚がんがある、又はその疑いがある。

3. 現在、性器から原因不明の不正出血がある。

4. 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患になったことがある。

5. 35歳以上で1日15本以上タバコを吸っている。

6. 現在、閃輝暗点や星型閃光などの前ぶれのある片頭痛がある。

7. 現在、肺高血圧症がある。

8. 現在、心房細動を合併する心臓弁膜症がある。

9. 現在、亜急性細菌性心内膜炎の既往のある心臓弁膜症がある。

10. 現在、糖尿病性腎症や糖尿病性網膜症等の血管病変を伴う糖尿病がある。

11. 血栓ができやすい体質である。

12. 現在、抗リン脂質抗体症候群との診断を受けている場合。

13. 4週間以内に大きな手術を受ける予定がある。

14. 大手術をしてからまだ2週間以上経っていない。

15. 出産後まだ4週間以上経っていない。

16. 長期間ベッドで安静にしている。

17. 現在、重い肝臓疾患にかかっている。

18. 現在、肝臓に腫瘍がある。

19. 現在、脂質代謝異常がある。

20. 現在、重症の高血圧である。

21. 現在、耳硬化症にかかっている。

22. 妊娠中に黄疸、ヘルペス、長期の痒みを経験した。

23. 現在、妊娠している、もしくは妊娠している可能性がある。

24. 現在、授乳中である。

25. 現在、身長がまだ伸びている。

26. ヴィキラックス配合錠を服用中または服用終了後から2週間以内の場合

飲み合わせに注意が必要な薬があります。
一緒に飲むとピルの効果を下げる薬やサプリメントがあるので注意が必要です。これらを飲んだときは、飲んでいる間と飲み終わってから１週間、コンドームなど他の避妊法を併用して下さい。

1. ピルの効果を下げる薬

   • 抗生物質 例：サワシリン、ソルシリン、ビクシリン、アミノベニックス、ミノマイシン、ビブラマイシン
   • 精神刺激薬 例：モディオダール
   • 抗不安薬、睡眠薬 例：フェノバール
   • 結核の薬 例：リファジン、リマクタン
   • てんかんの薬 例：アレビアチン、ヒダントール、テグレトール
   • エイズの治療薬 例：ノービア、インビラーゼ、ビラミューン

2. ピルの効果を下げるサプリメント

   • 抗生物質 例：サワシリン、ソルシリン、ビクシリン、アミノベニックス、ミノマイシン、ビブラマイシン

3. ピルの効果を強くする薬

   • 解熱鎮痛薬アセトアミノフェン
   • 水虫の飲み薬 例：ジフルカン、ブイフェンド、ポンシルＦＰ、グリセチンＶ、グリセオフルビンＳＧ

4. ピルによって効果が低下する薬

   • 高血圧の薬 例：イスメリン
   • 糖尿病の薬 例：ノボラビット、アマリール、グリコラン
   • てんかんの薬 例：オスポロット、ラクタミール
   • 子宮内膜症の治療薬 例：スプレキュア
   • 解熱鎮痛薬アセトアミノフェン
   • 鎮痛薬のモルヒネ 例：ＭＳコンチン

5. ピルによって効果が増加する薬

   • ステロイド剤 例：プレドニゾロン、プレドニン
   • 三環系抗うつ剤 例：トルラニール
   • パーキンソン病治療薬 例：エフピー
   • 免疫抑制剤 例：サンディミュン、ネオーラル
   • 喘息の薬 例：テオドール
   • 胃炎・胃潰瘍の薬 例：オメプラール、オメプラゾン

6. ピルによって効果が増加する薬

   • 水虫の飲み薬例：ラミシール、ジフルカン、ブイフェンド、ポンシルＦＰ、グリセチンＶ、グリセオフルビンＳＧ

ヴィキラックス配合錠（C型肝炎の薬）は併用できません。
この薬を飲み終わってから２週間以上経過すれば低用量ピルを再開することができます。ニキビを改善する効果があります。